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2014年08月09日
ジュゴンの海を破壊するな8・6緊急声明
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緊急声明
2014・8・6
沖縄ジュゴンのえさ場を奪う行為を直ちに中止し
沖縄県民から宝の海を奪うな!
北限のジュゴンを見守る会・代表 鈴木雅子
http://sea-dugong.org/
info@sea-dugong.org
私たちは沖縄ジュゴンの保護を目的とし、名護市現地においてジ
ュゴンの生息調査を行っている「北限のジュゴンを見守る会」
(以下「北限」)です。現地調査グループ「北限のジュゴン調査チ
ーム・ザン」(以下「チーム・ザン」)は6月12日付で沖縄防衛局
及び防衛省に、辺野古新基地建設に伴うジュゴンのえさ場を荒廃さ
せる行為を直ちにやめ、ジュゴンにとって圧力となる行為をしない
よう要請しました。
「チーム・ザン」は5月から7月にかけて辺野古・大浦湾における
ジュゴンの食み跡(はみあと)調査を行いました。その結果、辺野
古の米軍基地「キャンプ・シュワブ」沿岸にのべ110本以上の食み跡
を確認しました。沖縄防衛局による当該海域の『水域生物等調査報告
書』にも2012,13年と続いて食み跡が確認されていることが記載され
ています。ジュゴンがこの海域を3年間継続的に利用してきたことが
分かります。この海域が絶滅の危機にあるジュゴンにとって重要なえ
さ場の一つであることは明らかです。
沖縄防衛局による環境アセスメントには、「沖縄のジュゴンは嘉陽
沖の海域を生息範囲として他の海域に移動することはほとんどなく…
これらのジュゴンが今までの生息範囲に留まっている場合は事業の実
施が個体に及ぼす影響はほとんどなく、沖縄県全体のジュゴンの個体
群の維持に対して影響を及ぼす可能性はほとんどない」と記載されて
います。しかし、埋め立て区域と重なる海域に継続的にジュゴンが訪
れている事実から、沖縄防衛局の主張はもはや成り立ちません。
このままでは天然記念物として守られるべき沖縄ジュゴンの生息地が
海底ボーリング調査と不発弾の磁気調査(以下「ボーリング調査」)、
埋め立て、基地建設によって撹乱されジュゴンが餌場に近寄れなくな
ります。特に食み跡が集中する場所は埋め立て区域と重なり、沖縄防
衛局が「キャンプ・シュワブ」内から設置する浮き桟橋とそこに係留
する海上保安庁のゴムボートなどの船舶の直下です。
いま、辺野古では「ボーリング調査」のための準備が進められていま
す。「ボーリング調査」は海底掘削や岩礁破砕を伴いますが、その工
事を行うために「キャンプ・シュワブ」専用の立ち入り制限水域の大
幅な拡大やブイ設置を強行し県民・市民を排除することが画策されて
います。防衛省沖縄防衛局と海上保安庁は結託して辺野古新基地建設
に反対する県民・市民に圧力を加えています。「キャンプ・シュワブ」
のゲート前には危険きわまる突起物を装着した「殺人鉄板」が敷設さ
れ、沖縄防衛局・県警・ガードマンが一体となり暴力によって辺野古
新基地建設の断念を求める県民・市民を抑圧しています。
しかも埋め立てや岩礁破砕によって辺野古周辺の産業や漁業に悪影響
が出ることは必至であり、これに対し名護市を筆頭に辺野古に隣接す
る宜野座村漁協も不同意をおおやけにしています。埋め立て工事の強
行は地元自治体をないがしろにすることであり、漁民から漁業を営む
権利を奪う違法行為です。また、この海域は誰でも利用できる公有水
面ですから、これを立ち入り制限区域とすることも違法と言わざるを
得ません。
ジュゴンは世界的にも危機的状況にありますが、そのなかで沖縄ジュ
ゴンは北限に生きる個体群です。開発行為、気候変動などの影響で沖
縄の海辺が傷だらけにされているなかで、自然生態系がそのまま残る
辺野古地先や隣接する大浦湾は命の宝庫です。ここは海の命のゆりか
ごである海草(うみくさ)藻場やサンゴ群落がひろがり、貴重なウミ
ガメたちが豊かな命の営みを見せる場所であり、沖縄にとっても世界
にとっても宝の海域です。豊かな海のシンボルといえるジュゴンをこ
れ以上追い詰める行為を直ちにやめ、住民とこれからの世代にとって
の宝である辺野古の海を奪う工事をやめることを強く求めます。
(写真は7月29日の辺野古・大浦湾のチーム・ザンの食み跡調査に
海保が「臨検」を名目に船に乗り込み調査を妨害)
Posted by まーめ at 11:26│Comments(2)
この記事へのコメント
私もジュゴンの環境を心配するものです 現在ジュゴンは沖縄近海には3頭しかいないと報道されております しかも親子と本島反対側に一頭だと もう絶滅します そうさせない為には 一刻も早く捕獲保護をして人口で繁殖させるべきです 是非その方向に活動転換してください
Posted by はまつよ at 2014年08月09日 17:28
私たちは沖縄のジュゴンだけを「保護」したいと考えるものではありません。ご存知のようにジュゴンの生き残る環境は豊かな沖縄の海洋生態系の象徴です。また、ジュゴンは捕獲して増殖できるものではありません。私たちが沖縄の海をこれ以上痛めつけることをしなければ、ジュゴンは野生の力で沖縄の海に蘇る可能性があります。人間の力で自然を左右しようとすること自体への反省を求めます。
Posted by ま〜め at 2014年08月09日 18:21